構造エレメントのモデリング

以下のネットワークオブジェクトは、アクセス可能な構造エレメントです:

  • エリア
  • 斜面、階段、エスカレーター、動く歩道

障害物は通行できません

エリア、斜面、階段

エリアは円、長方形、ポリゴンで定義されます (円としての構造エレメントの定義), (長方形としての構造エレメントの定義)(ポリゴンとしての構造エレメントの定義)。エリアには特定の方向はありません。エリアはAutoCADからインポートできます。

斜面と階段は長方形として定義されます。階段の形もいろいろ選べます。形状はフライトの回数と方向、踊り場の数を定義します。形状は長方形の中に表示されます。

したがって、斜面は、さまざまなレベルのエリアを互いに連結する構造エレメント(斜面、階段、エスカレーター、動く歩道)を示す汎用的な言葉として使用されることがあります。階段は、あるレベル(上)から始まり、別のレベル(下)で終わっている必要があります。

エリアと斜面には、オプションで、歩行者の追加情報(経路決定など)を含めることができます (歩行者の経路決定とルートのモデリング)

公共交通停留所エリアは、待機エリアまたはプラットフォームエッジとして定義できます (公共交通停留所のモデリング)(エリアの属性)

構造エレメントが直接的に隣接または重なる場合、それらは自動的に接続されます。通行可能なエレメントが重なっている場合、歩行者は1つのエレメントから次のエレメントに歩いて移動することができます。歩行者にはコネクターは必要ありません。構造エレメントが重なる場合は、異なる歩行挙動が効果的かどうかを考慮します (エリアベースの歩行挙動のモデリング)

歩行可能なエリアに関する情報を歩行者モデルに転送する前に、Vissimは、互いに接触あるいは重なるエリアをグループ化し、可能な限り最大の歩行可能なポリゴンにまとめます。これらのエリアの元のエッジは障害物として扱われません。歩行者はこれらを利用できます。ネットワークの編集中にエリアを分割しても、ネットワークでの歩行者シミュレーションは影響を受けません。

複数のコーナーのある複雑なエリアをモデリングする場合は、重なる複数のポリゴンを行内に定義します。

注意: 歩行者エリアに歩行者フローのソースとなる歩行者インプットを追加します (歩行者インプットのモデリング)

一方、[Is pedestrian area]-[歩行者エリアとして使用]属性で作成されたリンクは、信号機、感知器、交錯エリアを配置できるアクセス可能なエレメントです。これは、歩行者と、車両交通や他の歩行者交通流との相互作用をモデリングするためのものです (歩行者エリアとしてのリンクのモデリング)

階段の形状

各階段について、以下の形状を選択できます (斜面、階段、動く歩道、エスカレーターの属性):

  • 直線
  • 踊り場付きストレート
  • クォーターランディングの角度(90°)
  • ハーフランディング(180°)付きU
  • 2クォーターランディング(180°)付きU

ワイヤーフレームは以下の階段エレメントを示しています:

  • 輪郭は階段の長さと幅を含む長方形で囲みます。従って、階段の踊り場が1つまたは2つ以上ある場合、輪郭は段と踊り場を含むすべての階段の踊り場をカバーします。
  • 階段の各フィラトの幅に平行線を引き、段のエリアを示します。
  • 三角形は方向を示しています。

階段に複数のフライトがある場合、[Length Flight of Stairs]-[階段の長さ]<No>属性と[Width Flight of Stairs]-[階段の幅] <No>属性を使って、それぞれの階段の長さと幅を指定できます。

エスカレーターと動く歩道

歩行者は、自動移動手段としてエスカレーターや動く歩道を利用する場合があります。エスカレーターと動く歩道には方向があり、長方形として定義されます。

障害物

障害物は通行できません。障害物は、本来は通行可能なエリアに穴をモデリングした場合と同様の影響を歩行者の動きに与えます。障害物は円、長方形またはポリゴンとして定義されます。障害物はAutoCADからインポートできます (AutoCADからの歩行可能エリアと障害物のインポート)

障害物が斜面と交差する場合、シミュレーションの開始時にメッセージが表示されます。メッセージには、斜面と交差する障害物の番号(小さな番号から順に)と斜面の番号が表示されます。次のメッセージを表示するには、[Continue]-[続行] ボタンをクリックします。障害物を編集するといった場合に、シミュレーションの開始をキャンセルするには、[Cancel]-[キャンセル] ボタンをクリックします。

構造エレメントの削除

デフォルトでは、構造エレメントはリストまたはネットワークエディタで削除できます (ネットワークオブジェクトの削除)