集約したパラメータに基づいたエリアへのカラーの割り当て(LOS)

シミュレーション中は、さまざまなLOSスキームに基づいて、歩行者のグリッドベースまたはエリアベースの表示を表示できます (集約された歩行者の値を表示するためのLOSスキームの使用)。シミュレーション中は、これにより、ネットワーク内のさまざまなエリアを簡単に区別することができます。その目的は、たとえば、あるエリアの歩行者の密度の相対的な相違やそれぞれの歩行者の速度を識別するためなどです。表示を2Dまたは3Dモードに設定できます。

  • 分類のベースとして [Areas]‐[エリア] を選択すると、シミュレーション中に[Speed]‐[速度] および [Density]‐[密度] パラメータなどの結果属性も表示して、それらのクラスを定義できます。
  • 分類のベースとして [Pedestrian Grid Cell Data]‐[歩行者グリッドセルデータ] を選択すると、密度、最悪インターバルの密度、想定密度、最悪インターバルの想定密度、速度および最悪の歩行者間隔の速度を記録するベースとして使用されるグリッドがネットワークの上に配置されます。パラメータ値は、セルごとに判別され、セルカラーを通じて視覚化されます。エリアや斜面上の一部だけにあったり、部分的に障害物によって占められるグリッドセルは、歩行可能な地面とはみなされません。技術的な理由により、エリアから斜面と階段への移行がある場所で、2D表示と3D表示がわずかに異なる場合があります。

注意: これらのデータを記録するには、エリアおよび斜面の評価における記録を構成する必要があります (エリアに基づく歩行者の密度と速度の評価)。そうしないと、エリアはシミュレーション中の静的カラーで表示されます。

たとえば、平均密度をシミュレーションの前回の評価間隔中のカラーで表示できます。実行するには、属性、[Density]‐[密度] / [Current run]‐[現在の実行] x [Last completed]‐[最後の完了] を選択します。以降のシミュレーション実行中に、評価間隔に応じてカラーがどのように変わるかを確認できます。

選択した時間間隔が開始されていないために設定された属性データがまだ利用できない場合は、それぞれのエリアまたはセルが静的カラーで表示されます。カラースキームが有効化されていない場合も静的カラーでの表示となります。

2Dモードでは、別々のレベルに定義されたエリア、斜面、階段は、レベルの高さに応じて透明度の異なる影で表示されます。つまり、LOS表示ではカラーを直接的に比較できないということになります。比較するには、比較したいオブジェクトのあるそれぞれのレベルのネットワークエディタを開き、そこに該当するレベルのみを表示します。そうするとオブジェクトが不透明カラーで表示されるため、異なるネットワークエディターでの比較が可能となります。

3Dモードでは、別々のレベルのエリア、斜面、階段は、ネットワーク内で「透明に」表示されることがありません。個々のエリア、斜面または階段を比較のために非表示にしたい場合は、これらのオブジェクトの属性の中で、属性 [invisible]‐[非表示] の表示タイプを選択します (表示タイプの定義)。2Dと3Dのネットワークオブジェクトタイプのすべてのネットワークオブジェクトに表示の透明タイプを選択するのであれば、ネットワークオブジェクトタイプのグラフィックパラメータに移動します:カラー定義で[Fill style]‐[塗りつぶしスタイル] [Solid fill]‐[塗りつぶし] を選択し、塗りつぶしカラーのAlpha値を0に設定します(ネットワークオブジェクトのグラフィックパラメータのリスト)

リンクに対して同様の設定を行うことができます (集約したパラメータに基づいたリンクへのカラーの割り当て)

同時に歩行者を色付きで示すこともできます。これは、歩行者の属性に基づくカラーとなります (属性に基づいた歩行者へのカラーの割り当て)

パラメータベースのエリアの視覚化 - グリッドベースまたはエリアベース

エリアの視覚化では、グリッドベースとエリアベースのいずれかを選択できます。その後、ネットワークオブジェクトタイプ [Areas]‐[エリア] のグラフィックパラメータで視覚化を構成し、有効にします。

[Option 1: Parameter-based area visualization - area-based]-[オプション1:パラメータベースのエリアの視覚化 - エリアベース]

1.  シミュレーションを開始する前に、次の設定を行います。

2.  [Evaluation]-[評価]メニューから、[Configuration]-[構成] > [Result Attributes]-[結果属性] タブ > [Area & ramps]-[エリア&スロープ] を選択します。

3.  [Collect data]‐[収集データ] を選択します。

4.  [From time]‐[開始時間][To time]‐[終了時間] ボックスに、分類して表示するためのデータを収集するシミュレーションの時間(秒数)を入力します。

5.  [Interval]‐[間隔] ボックスには、データを集約する時間間隔の長さを入力します。

6.  [OK] で確定します。

[Option 2: Parameter-based area visualization - grid-based]-[オプション2:パラメータベースのエリアの視覚化 - グリッドベース]

1.  シミュレーションを開始する前に、次の設定を行います。

2.  [Evaluation]‐[評価]メニューから、[Configuration]‐[構成] > [Result Attributes]‐[結果属性] タブを選択します。

3.  [Pedestrian Grid Cells]‐[歩行者グリッドセル] 行で、[Collect data]‐[収集データ] を選択します。

4.  必要に応じて、時間や間隔を変更します (リスト用の結果属性の評価の構成)

5.  [More]-[詳細] ボタンをクリックします。

[Pedestrian Grid Cells]-[歩行者グリッドセル] ウィンドウが開きます。

6.  必要な変更を加えます (歩行者の密度と速度のグリッドベースの評価)

7.  [OK] で確定します。

8.  [OK] で確定します。

パラメータベースのエリアの視覚化の有効化

1.  ネットワークオブジェクトサイドバーの [Areas]‐[エリアク] の横の [Edit graphic parameters]‐[グラフィックパラメータの編集] ボタン をクリックします。

ネットワークオブジェクトタイプのグラフィックパラメータのあるリストが開きます (ネットワークオブジェクトのグラフィックパラメータのリスト)

2.  [Drawing mode]-[描画モード] リストボックスで [Use color scheme]-[色スキームを使用] をクリックします。

3.  グラフィックパラメータのリストで、[Color scheme configuration]-[色スキームコンフィグレーション] をクリックします。

プログラムの起動後にオプションが無効化されているためウィンドウが開かない場合は、行末の  アイコンをクリックするとウィンドウが開きます。

4.  エリアベースの分類の場合は、[Classification based on]‐[分類の根拠] セクションで [Areas]‐[エリア] を選択します。

5.  グリッドベースの分類の場合は、[Classification based on]‐[分類の根拠] セクションで [Pedestrian Grid Cell Data]‐[歩行者グリッドセルデータ] を選択します。

6.  必要な変更を加えます。

[Symbol]-[記号] [Name]-[名前] [Description]-[説明]

[Attribute]-[属性]

属性またはサブ属性を選択するウィンドウが開きます。

  • 密度
  • 密度 - 時間超過
  • 密度 - 最小間隔
  • レベル
  • 経験密度
  • 経験密度 - しきい値超過時
  • [Experienced density (worst interval)]-[経験密度(最悪インターバル)]
  • 速度
  • 速度 - しきい値超過時
  • 速度 - 最悪間隔
  • 速度変動
  • 速度分散 - しきい値超過時
  • [Required Safe Egress Time]‐[必要安全イグレス時間]:歩行者がグリッドセル内にいたときの時間間隔における最新のシミュレーション秒。シミュレーションの最初に、火災イベントの開始が想定された場合は、すべての避難者が建物を離れるのに十分な時間を取れるよう、どれだけの時間、煙のない状態に位置を保持しなければならないかを計算することができます。
  • 斜面/階段

歩行者グリッドセルの評価構成において、[Only last interval]‐[最終間隔のみ] を選択すると、属性 [Density (worst interval)]‐[密度(最小間隔)][Experienced density (worst interval)]‐[経験密度(最悪インターバル)] および [Speed (worst interval)]‐[速度-最悪間隔] で、対応する集約結果を表示できます。

結果属性をフィルタリングできます (表示するサブ属性を選ぶためのフィルター設定)

[Predefined color scheme]-[予め定義されたカラースキーム]

[Select pre-defined color scheme]‐[事前定義のカラースキームを選択] リストボックスを開きます (集約された歩行者の値を表示するためのLOSスキームの使用)。定義されたカラースキームを [Class bounds and colors:]‐[クラスの境界とカラー:] リスト内に表示します。カラースキームはカラーとクラスの境界によってそれぞれ異なります。

 

[Name]-[名前] [Description]-[説明]

[Class bounds and colors]-[クラスの境界とカラー] リスト

カラースキームを編集します。新しい行をリストに追加して、追加のクラスの境界とカラーを定義するには、ショートカットメニューから [Add]‐[追加] をクリックします。

  • [Lower bound]-[下限] 列:選択した属性の値の範囲内の下限を示す値です。上の行の上限に基づいた [MIN]-[最小] からの値になります。
  • [Upper bound]-[上限] 列:この値の範囲内で、選択した属性の上限を表す値です。上限はこの値の範囲内のものです。
  • [Color]-[カラー] 列:カラーを選択します。RGB値を入力することもできます。
  • [Name]‐[名前] 列:凡例におけるクラスの名前

値の単位は、選択された属性によって異なり、選択した属性の下の [Classification]-[分類] セクションに表示されます。

[Range scale factor]-[範囲のスケール係数]

  • 上限と下限の係数を入力します。
  • [Apply]-[適用] ボタン:上限と下限の値に係数を乗算します。

7.  [Color]-[カラー] 列のRGB値を変更する場合は、目的の列をダブルクリックします。

8.  目的のカラーを選択します。

9.  [OK] で確定します。