集約された歩行者の値を表示するためのLOSスキームの使用

あるいは、エリア内、階段、斜面、動く歩道、エスカレーターにいる個々の歩行者を表示するだけでなく、LOSスキームを選択して、集約した値をカラーコードに応じたカラーで表示することができます。LOSスキームを使用すると、簡単かつ迅速に概要を把握できます。あるいは、事前定義のカラースキームの赤-黄色-青または青-黄-赤を選択できます。

注意: 容量の上限に達するかまたは超過したエリアは、予め定義されているLOSスキームではすべて赤色で表示されます。これにより、そのようなエリアを簡単に特定できます。

選択しだいで、すべてのエリアと斜面をカラーで分類するか、またはユーザー定義の平方グリッドのみで分類できます。また、それぞれのカラーと属性に対してクラスの境界を選択することもできます。クラスはそれぞれの値によって決まります。

予め定義されたLOSスキーム

以下の表はいずれも、事前定義されたLOSスキームを示しています。このスキームは、[Edit color scheme]‐[カラースキームを編集] ウィンドウの、エリア、斜面、階段のグラフィックパラメータで選択できます (集約したパラメータに基づいたエリアへのカラーの割り当て(LOS))(集約したパラメータに基づいた斜面と階段へのカラーの割り当て(LOS))[Classification by color]‐[カラーによる分類] で、適切な属性を選択します。事前定義されたLOSスキームを選択すると、その事前定義のカラーとクラスの境界が [Class bounds and colors]‐[クラスの境界とカラー] リストに表示されます。カラーとクラスの境界は編集できます。

資料で使用されているデフォルトのスキーム

[Scheme]-[スキーム]

[Pedestrian movements]-[歩行者の動き]

[Stairway]-[階段]

[Waiting situations]-[待機状況]

[Attribute]-[属性]

[Fruin]

密度 [歩行者/m²]

歩行者の動き、階段、待機の状況ごとに、それぞれ異なるスキームがあります。

Fruinによれば、さまざまなサービスレベルを決定する区切り点は、歩行速度、歩行者の間隔、さまざまな交通が集中した場所での交錯の可能性で決まります。

計算上、これらの区切り点は密度またはフローとして指定されます。サービスレベルという概念は、容量の上限に至るまでの歩行の質を評価するものであることから、密度とフローの両方の上限を定義することによって、Fruinは適切な戦略を交通プランナーに提供しています。この上限を超過するとすぐに容量が無視されます。

Weidmann

    密度 [歩行者/m²]

WeidmannはPushkarev-ZupanおよびHCMに従って、歩道の品質の評価に関して8つの基準を提示しています。8つの詳細な基準を使用して、レベルの上限を言葉を使って説明していますが、Weidmannは、その言葉を数字的な上限に変換する方法を解説していません。

HBS

 

密度 [歩行者/m²]

歩行者の動きと待機の状況ごとに、それぞれ異なるスキームがあります。

これらのレベルの上限は、HCMの上限に似ています(たとえば、測定されたHCMデータの値は丸められます)。効率的な幅(または面積)への配慮の重要度が示されています。さらに、対抗するフローがある場合の効率的な密度の計算については係数が指定されます。Vissimでは、地理的なエリアに基づいてサービスレベルが計算され、対抗するフローは考慮されません。

HCM

 

密度 [歩行者/m²]

歩行者の動きと待機の状況ごとに、それぞれ異なるスキームがあります。

HCMでは、LOSの概念の創設者はFruinであると述べていますが、レベル間の区切り点はかなり小さな値に設定されています。

Pushkarev-Zupan

 

 

密度 [歩行者/m²]

PushkarevとZupanは、Fruinとともに、HCMにおけるLOSの概念の構築において中心的な人物だと認識されています。

Polus

 

 

密度 [歩行者/m²]

5つのレベルの区切り点の値を持つ、予め定義されたLOSスキームでは、ハイファで記録された測定値がベースとなっています。

Tanaboriboon-Guyana

 

 

密度 [歩行者/m²]

この6レベルからなるスキームの区切り点の値は、バンコクで記録された測定値をベースにしています。そのため、このスキームはアジアでのみ特有のスキームです。これは、すべての区切り点の値がFruinの歩道LOSの区切り点よりも大きな値になっている、唯一のLOSスキームです。

Teknomo

 

 

速度 [km/h]

速度が上がるほどLOSが向上するのと同様に、この速度ベースのLOSスキームではシーケンスが密度ベースのLOSとは逆になっています(最悪LOSから始まる)。

ユーザー定義の分類のためのスキーム

[Scheme]-[スキーム]

[Attribute]-[属性]

密度

密度 [歩行者/m²]

速度

速度 [km/h]