以前のバージョンODマトリックスの使用
バージョン9以降では、[Matrices]-[マトリックス] リスト内のODマトリックスをVissimが管理します (マトリックスの属性)、(出発地-目的地マトリックスを使用した交通需要のモデリング)。マトリックスエディタでは、マトリックスのコンテンツの表示や編集を行うことができます (マトリックスエディタにおける車両交通のODマトリックスの編集)。
動的配分では、バージョン8までのVissimの場合、*.fmaファイルに保存されているODマトリックスが少なくとも1つ必要になります。バージョン8までのVissimでは、*.fmaファイルを動的配分パラメータから選択できます。
ODマトリックスを*.fmaファイルからコピーして、Vissimのマトリックスエディタに直接貼り付けることはできません。
ODマトリックスは、古いバージョンからVissimバージョン9以降にエクスポートできます。次のアプリケーションやソリューションがよく使用されます。
- マトリックスエディタの [Read from file]-[ファイルから読み込む]
- [Matrices]-[マトリックス] リストの [Read from file]-[ファイルから読み込む]
- Vissim 9以降で、Vissim 6、7、8の*.inpxファイルを開く
- ODマトリックスをコピーしてVissimバージョン9以降に貼り付ける
マトリックスエディタでのファイルの読み込み
1. マトリックスエディタで、目的のマトリックスの出発地-ソースマトリックスが [Matrices]-[マトリックス] リストに表示されていることを確認します。
2. マトリックスエディタのODマトリックスのディメンションが、*.fmaファイルのゾーンの数から生成されるディメンションに一致することを確認します。
3. マトリックスエディタで、 [Read from file]-[ファイルから読み込む] アイコンをクリックします。
[Read matrix from file]-[ファイルからマトリックスを読み込みます] ウィンドウが開きます。
4. 目的の*.fmaファイルを選択します。
5. [Open]-[開く] ボタンをクリックします。
マトリックスエディタにデータが挿入されます。[Matrices]-[マトリックス] テーブルで、[TimeFrom]-[からの時間] 属性と [TimeUntil]-[終了時間] 属性の値が、*.fmaファイルの値に基づいて調整されます。
[Matrices]-[マトリックス] リストのファイルからの読み込み
1. マトリックスエディタのODマトリックスのディメンションが、*.fmaファイルのゾーンの数から生成されるディメンションに一致することを確認します。
2. [Matrices]-[マトリックス] テーブルで、目的のマトリックスを右クリックします。
3. ショートカットメニューから、[Read from file]-[ファイルから読み込む]をクリックします。.
[Read matrix from file]-[ファイルからマトリックスを読み込みます] ウィンドウが開きます。
4. 目的の*.fmaファイルを選択します。
5. [Open]-[開く] ボタンをクリックします。
マトリックスエディタにデータが挿入されます。[Matrices]-[マトリックス] テーブルで、[TimeFrom]-[からの時間] 属性と [TimeUntil]-[終了時間] 属性の値が、*.fmaファイルの値に基づいて調整されます。
Vissim 9以降で、Vissim 6、7、8の*.inpxファイルを開く
次のファイルとVissimバージョンにアクセスでき、要件を満たしている場合は、Vissim 9以降で古いネットワークファイルを開いてODマトリックスを作成できます。
- 別の*.inpxネットワークファイルで選択した*.fmaファイル
- これまで、Vissim 6、7、8では*.inpxネットワークファイルを使用してきました。Vissim 5.40の*.inpネットワークファイルを後続のバージョンで開いて、*.inpxファイルとして保存することもできます。Vissim 5.40以前のバージョンで使用されているネットワークファイルは、Vissimバージョン6以降で開くことができません。
- バージョン9のVissim
次のオプションがあります。
- ► *.inpxネットワークファイルをVissim 9以降で開いて保存する
- ► Vissimバージョン9以降の*.inpxファイルのみ:追加の*.inpxファイルをVissimに読み込む[Read additionally]-[追加で読み込む] ウィンドウで、[Matrices]-[マトリックス] エントリーのみを選択します (ネットワークの追加読み込み)。
Vissimが、[Matrices]-[マトリックス] リスト内にマトリックスを作成します (マトリックスの属性)。マトリックスは*.inpxファイルに保存されます。そのため、*.fmaファイルはもう不要になります。マトリックスエディタでは任意のマトリックスのコンテンツを編集できます (マトリックスエディタにおける車両交通のODマトリックスの編集)。
1. 動的配分に必要な [Zone connector]-[ゾーンコネクター] タイプの駐車場の属性で、希望ゾーンが選択されていることを確認します。
2. リスト[Mtrices]-[マトリックス]で、[TimeFrom]属性に時間間隔の希望開始時間が定義されており、[TimeUntil]属性に時間間隔の希望終了時間が定義されていることを確認します (マトリックスの属性)。
3. シミュレーションを開始する前に、動的配分パラメータが次のようになっていることを確認します。
- [Files]-[ファイル] タブで、[Matrices]-[マトリックス] オプションが選択されていること。
- 希望マトリクッスが下のリストで選択されていること。
ODマトリックスをコピーしてVissimバージョン9以降に貼り付ける
次のファイルとVissimバージョン9以降にアクセスでき、要件を満たしているが、Vissimバージョン6、7、8を持っていない場合は、*.fmaファイルからデータをコピーし、表計算ソフトまたは類似のソフトウェアに貼り付けることができます。
- ODマトリックスがある*.fmaファイル
- Vissimバージョン9以降
- 表計算ソフトまたは類似のソフトウェア
- *.inpxネットワークファイル。Vissimネットワークと定義済みのゾーンを備えたもの、または備えていないもの
表計算ソフトまたは類似のソフトウェアからデータをクリップボードにコピーし、Vissimバージョン9以降で開いたネットワークファイルの、マトリックスエディタのフィールドに貼り付けます。
必要なゾーンが定義されていることの確認
Vissimバージョン9以降では、ゾーンの数によってODマトリックスのディメンションが決まります。よって、データをコピーする前に、Vissimに、コピーしたデータに一致するゾーンが定義されていることを確認してください。
1. Vissimバージョン9以降を開きます。
2. コピーしたデータを既存のネットワークファイルに貼り付ける場合は、その*.inpxネットワークファイルを開きます。
3. [Traffic]-[交通]メニューから、[Dynamic Assignment]-[動的配分] > [Zones]-[ゾーン]をクリックします。
必要なゾーンの数は、計画しているターゲット、[Zone connector]-[ゾーンコネクター] タイプの駐車場、挿入するODマトリックスによって異なります。
4. 定義済みの地区の数が、目的のODマトリックスのディメンションに一致することを確認します (ゾーンの定義)。
5. [Traffic]-[交通]メニューから、[Dynamic Assignment]-[動的配分] > [Matrices]-[マトリックス]をクリックします。
[Matrices]-[マトリックス] リストとマトリックスエディタが開きます。
6. [Matrices]-[マトリックス] リストにマトリックスが定義されていない場合は、マトリックスを定義します (出発地-目的地のマトリックスの定義)。
7. マトリックスが [Matrices]-[マトリックス] リストに定義されている場合は、トリップにコピーするマトリックス属性が要件に一致することを確認します (マトリックスの属性)。
8. [Matrices]-[マトリックス] リストで、ディメンションを確認し、後でデータの挿入に使用するマトリックスをダブルクリックします。
マトリックスエディタに、関連付けられているODマトリックスが選択された状態で表示されます。ODマトリックスのディメンションは、定義されたゾーン数に基づいて自動的に定義されます。ディメンションは左上のボックス内に表示されます (マトリックスエディタにおける車両交通のODマトリックスの編集)。
9. ODマトリックスのディメンションを変更する場合、ゾーンの数を変更します (ゾーンの定義)。
10. [File]-[ファイル]メニューで[Save]-[保存]をクリックします。
11. 次のステップの後にデータを挿入できるよう、Vissimのネットワークファイルをマトリックスエディタを開いたままにしておきます。
ODマトリックスのコピー
1. 表計算ソフトで*.fmaファイルを開きます。
一部の表計算ソフトではウィザードを使用できます。これを使って、個々のセルをまたいだコピーデータの分布を構成できます。
2. トリップ数を表すそれぞれの値がセルに表示されていることを確認します。
3. 必要に応じて、ファイルを保存します。
表計算ソフトでデータを選択するときは、1つ以上のセルを選択できます。複数のセルを選択する場合は、1 x 4、5 x 3、6 x 6のセルといったように、通常の範囲の連続セルを対象とする必要があります。
1つ以上のセルを選択するときは、データのコピー先となるVissimのマトリックスエディタのODマトリックスに選択した範囲が一致するようにしてください。
4. 表計算ソフトで、目的の範囲を選択します。
5. [Ctrl + C] を押します。
ODマトリックスの挿入
1. Vissimに切り替えます。
2. 次の項目を確認します。
- 必要なネットワークファイルが開いている。
- マトリックスエディタで、目的のマトリックスのODマトリックスが表示されている。
- マトリックスエディタのODマトリックスに必要なディメンションがある。
次のステップでは、マトリックスエディタで選択している範囲に、クリップボードの範囲を含めることができることを確認します。
- コピーした範囲は、マトリックスエディタのODマトリックスディメンションより大きくならないようにしてください。
- マトリックスエディタで複数のセルを選択するときは、コピーした範囲よりも選択する範囲の方が小さくならないようにします。
- 1つのセルを選択するのであれば、コピーした範囲が、選択したセルを基準にして利用可能な範囲よりも大きくならないようにします。
3. マトリックスエディタで、必要な数のセルを選択します。
4. [Ctrl + V] を押します。
そのボリュームと選択したセルの数を基準にして、データがマトリックスエディタに挿入されます。選択した範囲のほうがコピーした範囲よりも大きくなる場合は、データが複数回挿入されます。
5. 動的配分に必要な[Zone connector]-[ゾーンコネクター]タイプの駐車場の属性で、希望ゾーンが選択されていることを確認します (動的配分の駐車場の定義)。
6. [Matrices]-[マトリックス]リストで、[TimeFrom]属性に時間間隔の希望開始時間が定義されており、[TimeUntil]属性に時間間隔の希望終了時間が定義されていることを確認します(マトリックスの属性)。
7. メニュー [Traffic]-[交通] > [Dynamic assignment]-[動的配分] > [Parameters]-[パラメータ] で、[Files]-[ファイル] タブに移動し、 [Matrices]-[マトリックス] オプションを選択します (トリップチェーンファイル、マトリックス、経路ファイルおよびコストファイルの属性)。
8. 下のリストの [Matrix]-[マトリックス] 列で、目的のマトリックスを選択します。