運転挙動のパラメータ [Signal Control]-[信号制御] の編集

信号制御の運転挙動には、次の項目を指定します。

  • 黄信号への車両の対応
  • 赤-黄信号への車両の対応
  • 停止線前の安全距離の短縮
  • 応答時間の時間分布

1.  [Base Data]-[ベースデータ] メニューから、[Driving Behaviors]-[運転挙動] をクリックします。

ネットワークオブジェクトタイプの定義されたネットワークオブジェクトのリストが開きます。

リストには運転挙動のパラメータセットが表示されます。一部の運転挙動のパラメータセットは事前に定義しておくことができます。

デフォルトでは、リストを編集できます (リストの使用)

次の手順を使用すれば、リストやタブにある車線変更、横方向挙動、追従挙動のすべての運転挙動のパラメータを変更できます。

注意: リストでは、 [Attribute selection]-[属性の選択] アイコンを使用し、属性値の表示と非表示を切り替えることができます (リストの列の属性とサブ属性の選択)

2.  選択するエントリーを右クリックします。

3.  ショートカットメニューで、[Edit]-[編集] をクリックします。

[Driving Behavior]-[運転挙動] ウィンドウが開きます。

4.  [Signal Control]-[信号制御] タブを選択します。

5.  必要な変更を加えます。

セクション [Reaction after end of green]-[青終了後の反応]:

[Element]-[エレメント] [Description]-[説明]
[Amber behavior]-[黄色挙動]

黄信号に接近したときの車両の挙動を定義します。

  • [Continuous check]-[継続チェック]:車両の運転手は運転を続けるか停止するかを継続的に判断します。車両では、黄信号は2秒後まで視認できると仮定しています。その後、時間ステップごとに、運転を継続するか停止するかを継続的に判断します。
  • 最大減速でも停止線で停止できない場合、つまり4.6 m/s²よりも長くかかる場合は、車両はブレーキをかけません。
  • 現在の速度では2秒以内に信号機を通過できない場合には、車両はブレーキをかけます。
  • これらの2つのシナリオに該当する場合に、ブレーキと停止が可能になります。正規分布のランダム変数を使用すると、Vissimが、運転手がブレーキを踏むかどうかを決定します。
  • [One decision]-[1つの意思決定]:車両が停止線を通過するまで、決定が維持されます。確率p(運転手が黄色信号で停止するかどうか)を計算するために、プログラムはロジスティック回帰関数を使用します。その確率因子は以下の通りです: AlphaBeta1Beta2、車両速度v (m/s)、停止線までの距離dx (m):

 

[Probability factors]-[確率係数]

[One decision]-[一つの意思決定]が選択されている場合のみ有効。[Probability factors]-[確率係数]AlphaBeta1Beta2のデフォルト値は、経験によるデータに基づきます。

  • Alpha:デフォルト1.59
  • Beta1:デフォルト-0.26
  • Beta 2: デフォルト値 0.27
  • 決定は、車両が停止線を通過するまで維持されます。
  • より正確な結果を得るには、[One decision]-[1つの意思決定] オプションを選択します。そのためには、前方視認距離のために、[Number of interaction vehicles]-[相互作用車両台数][Number of interaction objects]-[相互作用オブジェクト数]の属性を変更します (運転挙動のパラメータ [Following]-[交通流] 挙動の編集)。信号機は(他のいくつかのネットワークオブジェクトと同様に)内部的に車両としてモデル化されているため、当該車両と信号機の間にある車両またはネットワークオブジェクトの数が、属性[Number of interaction vehicles]-[相互作用車両台数]および[Number of interaction objects]-[相互作用オブジェクト数]から1を引いた数を超えない場合にのみ認識されます。
  • [One decision]-[一つの意思決定]オプションが選択されている場合、確率係数の設定値が高いほど、車両が黄信号で停止する確率が高くなります。つまり、これらの値が高いほど、黄や赤信号になる可能性が低くなります:
  • Alphaがデフォルト値1.59よりも大きくなっている
  • Beta1がデフォルト値-0.26よりも大きく、0.00を超えない
  • Beta2がデフォルト値0.27よりも大きくなっている

セクション [Reaction after end of red]-[赤終了後の応答]:

[Element]-[エレメント] [Description]-[説明]
[Red-amber behavior]-[赤黄挙動]

国固有または地域別の赤/黄信号での挙動のモデリング。

  • [Go (same as green)]-[通過(青信号と同じ)]
  • [Stop (same as red)]-[停止(赤信号と同じ)]
[Reaction time distribution]-[反応時間分布]

[Go]-[通過] 信号に対する車両の反応時間。これにより、信号が [Go]-[通過] に切り替わったときの時間ステップと、対応する停止線の上流の車両が移動を開始したときの時間ステップとの間に遅延が発生します。[Go]-[通過] 信号は [Behavior at red/amber signal]-[赤/黄信号での挙動] 属性によって定義されます。

  • [Stop (same as red)]-[停止(赤信号と同じ)][Go]-[通過] 信号は青です。応答時間は、信号が青に変わった時間ステップから有効になります。
  • [Go (same as green)]-[通過(青信号と同じ)][Go]-[通過] 信号は赤黄です。応答時間は、信号が赤黄に変わった時間ステップから有効になります。

時間分布が選択されていない場合は、デフォルト時間は0 sになります。

セクション[Reduced safety distance close to a stop line]-[停止線近くの安全距離の短縮]

[Element]-[エレメント] [Description]-[説明]
 

属性は停止線近くの車両の挙動を定義するものです。

[Factor]-[係数]

車両が [Start upstream of stop line]-[停止線の上流の開始][End downstream of stop line]-[停止線の下流で終了] の間の位置にある場合、車両の安全距離が係数に乗算されます。デフォルト値0.6。使用される安全距離は、自動車追従モデルに基づきます。安全距離は、[Safety distance reduction factor]-[安全距離の短縮要因] 属性によって短縮される場合があります (運転挙動のパラメータ [Lane change behavior]-[車線変更挙動] の変更)。停止線前で車線変更する場合は、算出された2つの値が比較されます。Vissimは2つの距離のうち短い方を採用します。

{Start upstream of stop line]-[停止線の上流の開始]

信号機から上流までの距離。デフォルトは100 m

[End downstream of the stop line]-[停止線の下流で終了]

信号機からの下流側の距離。デフォルトは100 m