ANMデータのインポート

Visum 10以降のVisumから、抽象化されたネットワークモデルのデータ(ANMファイル)をXMLフォーマットでエクスポートするか、別のプログラムでANMファイルを作成できます。ANMファイル内の抽象ネットワークモデルは、ノードとエッジで構成されています。ANMデータのインポートには、次のオプションがあります。

生成されたネットワークのプロパティ

ANMファイルをVissimにインポートする際には、新しいVissimネットワークが、リンクおよびコネクターの形状とともに生成されます。オプションで、車線、車線の旋回、横断歩道、ポケット、制御タイプ、信号設定および、決定された車両クラスによる感知器などの追加エレメントをノードに組み入れることもできます (ANMインポートから生成されたネットワークオブジェクト)

注意:  

  • ANMインポートでは、セグメントノードのみが生成されます。Vissimで編集するために、セグメントノードをポリゴンノードに変換できます (セグメントノードの変換)
  • SITRAFFIC OFFICEからエクスポートされたファイルをインポートすることもできます。

交通量と経路は*.anmroutesファイルで定義されており、Vissimにインポートできます。これにより、動的配分においてか、あるいは静的ルートとしてこのデータを使用できます。

ANMデータにおける投影法

ANMデータで投影法が指定されている場合、ANM座標はデカルト座標に変換されます。

投影法が指定されていない場合:

  • 投影法が認識されなかったということを伝えるメッセージが表示されます。
  • ANM座標がデカルト座標として解釈されます。
  • ANM座標は変換されません。
動的配分のためのデータに関する情報

起点-終点マトリックスと経路ファイル *.weg が生成されます。

注意:  

  • ANMインポートによって生成された、経路ファイル内のルート交通量は、全体数の中には入りません。これは、Visumでの割り当て結果には小数点以下が含まれる可能性があるためです。
  • エクスポート中、動的配分のルート交通量は、ANMの時間間隔ごとの交通量として経路ファイル内に配置されます。インポート中、これらは、動的配分の評価間隔ごとの交通量で再計算されます。
  • 動的配分の場合、これらの値が Vissim において無作為に端数処理されます。この端数処理は、切り上げられた割合に応じて有効化されます。無作為の端数処理の場合、マトリックス値の合計はある程度一定となります。例:0.3が1に切り上げられる確率が30%、0に切り下げられる確率が70%。
  • ノードルートはインポートされません。
静的ルートのデータに関する情報
  • 車両インプットと静的ルートによる経路決定が生成されます。
  • 静的ルートのそれぞれの経路決定には名前が含まれおり、それには、ANMの出発地ゾーンの番号が含まれます。
  • ANMルートの固有IDは、静的経路決定から経路番号として引き継がれます。これらのルートは、*.anmroutesファイル内でも見つけることができ、個々のOD関係が決定されます。
メソスコピックシミュレーションのデータに関する情報

ANMデータインポート後にメソスコピックシミュレーションを実行するには、[ANM import]-[ANMインポート] ウィンドウの[Dynamic Traffic Data]-[動的交通データ] セクションで、[Dynamic assignment]-[動的配分] を選択します。

ルートやマトリックスを持たない1つの*.anmファイルのみをインポートする際には、このオプションも選択する必要があります。こうすることで、ネットワークオブジェクトタイプが [Node]-[ノード] のノードのほかに、ゾーンや駐車場も生成されるようになります。