重複する経路の歪んだ需要分布の修正
すべての出発地-目的地関係で、交通需要全体が利用可能な経路すべてに分配されます。この分配では、測定された変数と構成済みの重み付け係数で計算された一般的な経路コストが考慮されます。経路は、一連のエッジで構成されます。エッジの順序が正確に同一でなければ、2つの経路は別物となります。また、小さなセクションだけの違いであっても、2つの経路が別物とみなされる場合があります。このような場合、交通量の分布における両方の経路の重み付けはほぼ同じになります。これによって、全体的にバイアスのかかった分布が生じます。この問題は、すべての配分タスクにおいて生じるものであり、[blue/red bus paradox]-[青/赤バスのパラドックス]と呼ばれます。これは、次のように図示されます。
事例1:コストが同じ2つの経路
トリップの分布が50:50であれば、問題はない。
事例2:コストが同じ3つの経路
3つの経路上の交通の分布は問題ない。各経路に需要の3分の1が配分されている。
事例3:わずかなばらつきが原因で、3つのオプションの経路が生じる
問題点:実際には、大きく異なる経路が2つ存在するのみですが、終点のわずかな違いのせいで、経路検索では3種類の経路が検出されています。結果:3つの経路に分配されます。2つの類似する経路の重なる部分に配分される交通量が多すぎます。
事例4:共通のストレッチが3つの考えられる経路につながる
事例3の反対で、実際には3種類の経路が存在していても、そのうちの2つが小さなストレッチを共有しています。事例3の場合と同様に、それぞれの経路に需要の約3分の1が配分されます。これは、事例3と比べてはるかに現実的です。
修正の選択
重複する経路のバイアスのかかった分布を修正することができます。このように、経路選択モデルは経路の共有度(共有係数)を計算します。共有係数は、ある経路が他の経路とどの程度共有されているかを示します。
- 値が大きい場合:経路に、他の経路と共有されているエッジが多くあります。
- 値が小さい場合:経路は他の経路から大きく独立しています。
この値を使用して分布関数は、共通係数の高い経路の選択可能性を減らします。
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注意: 一部のネットワーク集合では、バイアスのかかった分布を修正する際、他の経路との共通部分が少ない場合には、より長い経路に交通が分散される傾向があります。これは、不測の結果につながる場合があります。 一般的には、バイアスのかかった分布を修正すると配分の結果が改善されます。バイアスのかかった分布の修正は、必ず経路間のコストの違いの制限と組み合わせて実行してください。 |
1. [Traffic]-[交通]メニューで、[Dynamic Assignment]-[動的配分] > [Parameters]-[パラメータ]をクリックします。
[Dynamic Assignment: Parameters]-[動的配分:パラメータ] ウィンドウが開きます。
2. [Choice]-[選択] タブを選択します。
3. [Path choice model]-[経路選択モデル] セクションで、[Correction of overlapping paths]-[重複する経路の補正] を選択します。