最大加速および減速の値の確率分布
すべての車両で、最大加速は勾配の影響を受けます。
- 最大加速は、上りの勾配1%につき0.1 m/s²減少します。
- 最大加速は、下りの勾配1%につき0.1 m/s²増加します。
HGV車両の場合も、実際の加速は希望加速機能による制限を受けます。HGV車両の場合、最大加速を大きな値にしても、非常に低速で勾配が急な場合にしか該当しないのはこのためです。
一定速度での車両の最大加速は、最大値と最小値の間に納まります。最大値と最小値の範囲をグラフ内で示して中央値を割り出し、上限と下限のしきい値の制限グラフを表示できます (加速および減速関数の定義)。制限グラフは帯域を定義します。中央値グラフでは、赤い円でスプライン点が示され、それにより中央値のコースを編集できます。制限グラフでは、スプライン点が緑色で示されます。この範囲内の正確な位置は、次のパラメータによって異なります。
- カテゴリーHGVの車両の最大加速度、および出力と重量について(車両タイプの機能と分布の編集)。
- その他すべての車両の車両の最大加速の場合、ランダム値。ランダム値は、通常は0.5の平均値、および0.15の標準偏差で分布しますが、[0..1] に制限されます。そのため、中央値と最小/最大曲線との距離は、標準偏差(SD)の3.333倍となります。
- 希望加速および減速の場合、勾配は関係ありません。
その結果、次のようになります:
- 約70%の車両が、ランダム値の内側1/3(-1 SD~+1 SD)に入ります。
- 95%の車両が、内側2/3(-2 SD~+2 SD)に入ります。
Vissimにおける線形補間
- 0.5を下回るランダム値の場合、Vissimは、最小値(ランダム値0.0)と中央値(ランダム値0.5)の間を補完します。
- 0.5を超えるランダム値の場合、Vissimは、中央値と最大値(ランダム値1.0)の間を補完します。
- ランダム値 = 0.5の場合は、Vissimは中央値を選択。
HGV車両にはランダム値は使用されません。ランダム値の替わりに、パワー/重量比が考慮されます (車両タイプの機能と分布の編集)。メートル単位では、最小値は7 kW/トン、最大値は30 kW/トンです。つまり、平均は、18.5 kW/トンとなります。これに従い、次の内容が適用されます。
- パワー/重量比が7以下のすべてのHGVの場合、最小曲線が使用されます。
- パワー/重量比が30以上のすべてのHGVの場合、最大曲線が使用されます。
- パワー/重量比が18.5以上のすべてのHGVの場合、中央値が使用されます。
- その他の値のHGVの場合、線形補間が実行されます。
最大加速の線形補間の例
[Speed]-[速度] | 40 km/h |
---|---|
最小値 | 1m/s2 |
最大値 |
3.5 m/s2 |
中央値 | 2.2m/s2 |
ランダム値 | 0.6 |
0.5と1.0の間の線形補間
((3.5-2.2) / (1.0-0.5)) • (0.6-0.5) + 2.2 = 2.46
補完後、先に述べたように勾配に応じて最大加速が適応されます。
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注意: 実際の車両のパワー/重量比がこの範囲外にある場合には、最大加速曲線(小さな差)を使用し、これらの値の車両を区別する必要があります。 |
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